メノンのパラドックス

例えば貴方は

〝悟り〟とはこんな事。

〝覚醒〟とはこんな事。

のように、本等からの知識のよってなんとなく想像しているかもしれません。

そして知識から得た意識の状態の在り方を基底とし〝そうなる〟事をイメージして瞑想などを行ったりするかもしれません。

けれどもまず思い出して欲しい事は、

顕在意識の部分では〝貴方は実際にはそれを知らない〟という事です。

人は自分の経験の範囲内でしか物事を理解出来ません。

外からの全く体験したことのないものに関する知識。

それは貴方の中に取り込まれた時点で、貴方の経験値へと変換されてしまっています。

貴方の中でそれを幾らイメージしても、

結局は貴方の経験値の範囲内から出てはいないのです。

知識は時として邪魔にもなり得るのです。


貴方に出来ることは今迄の自分にしがみつかず、

自分すらも手放してただ無であること。


そうなった時初めて、

全く想像も出来ない範疇から想像も出来ないような感覚を体感し、

そして何かを想い出すのかもしれません。